04Money you can receive

受け取れるお金・止めるお金

葬祭費、埋葬料、年金、共済。これらの多くは、遺族が申請して、はじめて受け取れます。対象や手続きは、加入先によって異なります。期限を過ぎると受け取れなくなるものもあります。まず「何があるか」を知るところから始めましょう。

読む時間 約9分 ページ更新日 2026年10月23日 監修(葬儀の実務):株式会社和 創業者
机の上に、葬祭費の申請書、年金の書類、通帳。灯りの下で一枚ずつ
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受け取れるお金は、申請が必要なものが多い

日本の多くの給付は、申請してはじめて受け取れる仕組みです。役所が「これがもらえますよ」と家まで知らせに来ることは、ほとんどありません。

そして、それぞれに期限があります。2年、5年といった期限を過ぎると、受け取れたはずのお金が受け取れなくなります。

期限がある給付もあります葬祭費や共済金、年金には、申請の期限があるものがあります。落ち着いたら、対象になるものを一覧で一つずつ確かめましょう。

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受け取れるかもしれないお金の一覧

お金の名前どんなとき額の目安期限
葬祭費国民健康保険・後期高齢者医療の方が亡くなった5万〜7万円(区によって異なります)葬儀の翌日から2年
埋葬料会社員などの健康保険の方が亡くなった5万円2年
区民葬儀の火葬費用の助成区民葬儀券を使い、指定の火葬場で火葬した(23区)大人27,000円火葬の翌日から2年
未支給年金年金を受け取っていた方が亡くなったまだ受け取っていない分5年
遺族基礎年金18歳までの子がいる配偶者、または子年847,300円(1956年4月1日以前生まれの方は844,900円)+子の加算(2026年度)5年
遺族厚生年金厚生年金に入っていた方などが亡くなった故人の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の35年
寡婦年金/死亡一時金国民年金の保険料を納めていた方が、年金を受けずに亡くなった死亡一時金は12万〜32万円死亡一時金は死亡の翌日から2年
高額療養費亡くなる前の医療費が上限額を超えていた超えた分2年
共済・生命保険都民共済などや、生命保険の契約があった契約による生命保険金は原則3年(保険法)。共済金は制度・契約によって違うので、加入先へ早めに確認
勤め先の弔慰金・死亡退職金在職中に亡くなった勤め先の規定による勤め先に確認
この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
第6話「口座が止まった」
マリーとレンのお話 第6話「口座が止まった」
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葬祭費・埋葬料

故人が入っていた健康保険から、葬儀を行った人などに支給されます。入っていた保険で、名前と申請先が変わります。

葬祭費

対象
国民健康保険・後期高齢者医療の方が亡くなったとき、葬儀を行った人(喪主)に
額
23区では5万〜7万円(区によって異なります)
申請先
故人が住んでいた区役所
必要なもの
申請書、喪主の名前がわかる葬儀の領収書(区によっては会葬礼状でも可)、喪主の本人確認書類、振込先

埋葬料・埋葬費

対象
会社員などの健康保険の方が亡くなったとき、生計を維持されていた人(埋葬料)。いない場合は、埋葬を行った人(埋葬費)
額
埋葬料は5万円。埋葬費は5万円の範囲で実際にかかった費用
申請先
故人の勤め先、または加入していた協会けんぽ・健康保険組合・共済組合

直葬(火葬だけ)でも申請できるか。杉並区(後期高齢者医療)は、「葬儀代」または「火葬代」と書かれた領収書で申請できると案内しています。ただ、扱いは区によって違うことがあります。申請前に、故人が住んでいた区へ確かめてください。

この節の根拠(確認日 2026年10月22日)
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未支給年金と遺族年金

年金は後払いなので、亡くなった月の分まで「まだ受け取っていない年金」が残っていることがほとんどです。これを未支給年金といいます。遺族年金は、それとは別に、条件にあう遺族が受け取る年金です。

未支給年金を請求できる人(この順番)

  1. 配偶者
  2. 子
  3. 父母
  4. 孫
  5. 祖父母
  6. 兄弟姉妹
  7. 3親等内の親族甥・姪など

いずれも、亡くなった方と生計を同じくしていた人に限られます。請求できるのは、年金の支払日の翌月の初日から5年まで。

遺族基礎年金(2026年4月からの額)

子が1人の配偶者1,091,100円/年

基本額847,300円+子の加算243,800円(基本額は、1956年4月1日以前生まれの方は844,900円)

子が2人の配偶者1,334,900円/年

3人目からは1人につき81,300円の加算

受け取れる人子のある配偶者、または子

子は18歳になった年度の末まで(障害がある場合は20歳未満)。配偶者の年収は850万円未満

遺族厚生年金と、2028年4月からの見直し

厚生年金に入っていた方などが亡くなったとき、配偶者・子・父母などが受け取れます。額は、故人の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3が基本です。

2028年4月から(予定)

変わること
18歳までの子がいない配偶者が受け取る遺族厚生年金は、原則5年間の有期給付に。男性も、60歳未満なら同じ扱いに
そのかわり
5年間は今のおよそ1.3倍になる加算。障害がある方や収入が少ない方は、5年後も続けて受け取れる

変わらない人

対象外
すでに遺族年金を受け取っている方/60歳以上で受け取り始める方/18歳までの子を育てている方/2028年度末に40歳以上の女性
子がいる場合
遺族基礎年金の子の加算が年約23.5万円から約28万円に増える

寡婦年金と死亡一時金(どちらか一方)

国民年金の保険料を納めていた方が、年金を受け取らずに亡くなった場合の給付です。寡婦年金は、夫を亡くした妻が60歳から65歳まで受け取るもの(夫の保険料を納めた期間と免除された期間が合わせて10年以上、婚姻期間が10年以上など)。死亡一時金は、保険料を36か月以上納めていた方の遺族に、12万円から32万円。両方受けられる場合は、どちらか一方を選びます。

止める届けと、受け取る請求は別年金を止める「受給権者死亡届」と、受け取る「未支給年金」「遺族年金」の請求は、別の書類です。年金事務所で一度に相談すると漏れがありません(第3章)。

この節の根拠(確認日 2026年10月22日)
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共済・保険・勤め先のお金

都民共済などの死亡共済金

加入していたコースと、亡くなった年齢で額が変わります。加入していたかわからないときは、通帳の毎月の掛金の引き落としを探します。

生命保険

受取人が決まっている保険金は、受取人のものとして扱われ、遺産分けの対象になりません(相続税の対象にはなります)。

勤め先・医療費の払い戻し

在職中なら弔慰金・死亡退職金・未払いの給与。亡くなる前の医療費や介護費が上限を超えていれば、高額療養費・高額介護サービス費が払い戻されます。

都民共済の葬儀への使い方や、請求の手伝いは、TOKYO直葬サービスでご案内しています。身寄りのない方の共済金を、葬儀を行った第三者が受け取れるかどうかは、共済ごとの規約によります。規約で確かめてからご案内します。

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生活保護の葬祭扶助

葬儀を行う人が生活に困っていて費用を出せないとき、生活保護の「葬祭扶助」で、火葬までの必要な費用がまかなわれることがあります。身寄りのない方が亡くなり、家主や民生委員などが葬祭を行う場合に使えることもあります。

基準額(大人)222,000円以内

令和8年4月からの国の基準(1級地・2級地)。火葬料・搬送料などの加算あり

相談先区の福祉事務所

担当のケースワーカー、ケアマネジャー、地域包括支援センターからの紹介でも

大切なこと葬儀の前に相談

葬儀を終えてからの申請では認められないことが多いので、葬儀社と契約する前にご相談ください

葬祭扶助の葬儀でも、手を合わせる時間はつくれます。私たちは、どんな事情でも、ご本人を「処理」ではなく、祈りのなかで送ることを大切にしています。

この節の根拠(確認日 2026年10月22日)
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準確定申告(故人の最後の確定申告)

亡くなった年の所得などから、故人について所得税の申告が必要なときは、相続人などが代わりに申告します(準確定申告)。事業や不動産の収入があった方、年金や給与以外の収入があった方などは、申告が必要か確かめてください。期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。

相続人が2人以上いるときは、全員の氏名・住所・続柄などを書いた付表を添えて出します。出す先は、故人が亡くなったときの住所を受け持つ税務署です(相続人の住所の税務署ではありません)。

医療費控除などで、税金が戻ってくることもあります。迷ったら、税理士や税務署に相談してください。

住民税と固定資産税

住民税は、その年の1月1日に住んでいた人にかかります。1月2日以降に亡くなった場合、その年度の住民税は相続人が引き継いで納めます。納税通知を受け取る代表者を、区役所に「相続人代表者指定届」で届け出ます。

固定資産税も、1月1日の持ち主にかかります。23区の土地・建物は都税事務所の担当です。相続登記が済んでいないときは、自分が現所有者(相続人など)であることを知った日から3か月以内に、土地・建物がある区の都税事務所へ「現所有者申告書」を出します(登記が済んでいれば原則いりません)(申告で代表者を決め、納税通知はその人に届きます)。

相続を放棄した人は、故人の住民税や固定資産税を引き継ぎません。放棄を考えているときは、払う前に第7章を確かめてください。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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何が受け取れるか、いっしょに確かめたい

そろそろ®。葬祭費・年金・保険・共済を、窓口ごとに整理します。必要に応じて専門家におつなぎします。

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よくある質問

Q葬祭費はいくらもらえますか?

国民健康保険と後期高齢者医療の葬祭費は、区市町村によって額が違います。23区では5万〜7万円(区によって異なります)です。故人が住んでいた区に確かめてください。

Q埋葬料と葬祭費は何が違いますか?

故人が入っていた健康保険で分かれます。会社員などの健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合)は埋葬料、国民健康保険と後期高齢者医療は葬祭費です。埋葬料は5万円で、申請先は故人の勤め先や加入していた健康保険です。

Q直葬(火葬だけ)でも葬祭費はもらえますか?

葬祭費は葬祭を行った人に支給されます。火葬代の領収書で申請できると案内している区もありますが、扱いは区によって違うことがあります。申請する前に、故人が住んでいた区へ確かめてください。

Q未支給年金は誰が請求できますか?

亡くなった方と生計を同じくしていた遺族が、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、それ以外の3親等以内の親族の順に請求できます。年金の支払日の翌月の初日から5年を過ぎると請求できなくなります。

Q遺族年金は2028年からどう変わりますか?

2028年4月から、子のいない配偶者が受け取る遺族厚生年金が、原則5年間の有期給付になる予定です。そのかわり、5年間は今より多い額になる加算があります。すでに受け取っている方、60歳以上で受け取り始める方、18歳までの子を育てている方などは対象外です。個別の判断は年金事務所に確認してください。

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