誰にも
— 警視庁専門葬儀社で気づかれずに、 時間だけが 過ぎていく 死を、 私は 何度も 見てきました。
家族がいなかったから、ではありません。
希望と、それを 実行する 人を 結ぶ 仕組みが、 なかったからです。 25年、 5万件を 超える 現場から (株式会社和 創業者)
ひとりで生きることを、悲しむ必要はありません。孤独は悪ではない。ただ、「ひとりで生きること」と「死後を誰にも託せないこと」は、まったく別の話です。ひとりで生きるなら、ひとりで生きるなりの仕組みを、生きているうちに作っておけばいい。人は、いつからでも準備を始められます。
亡くなったあと、実際に何が起きるか
何も決めないまま、ひとりで亡くなったら。順を追って書きます。きれいな話ではありません。けれど、これが現実です。
- Step 1
誰かが
異変に 気づく 郵便物がたまる、電気が使われていない、においがする。気づくのは、近所の方、大家さん、配達の方、ケアマネジャーであることが多いです。
- Step 2
警察が
来て、 部屋に 入る 家で亡くなっているのが見つかると、警察が調べます(第1章)。私たちが何度も呼ばれてきたのは、この場面です。
- Step 3
引き取る
人を 探す 警察や役所が、戸籍をたどって親族を探します。何十年も会っていない親族に、突然連絡が届くこともあります。
- Step 4
引き取り手が
いない 場合の、 自治体の 対応 身元がわかっていても、引き取りや火葬をする人がいないときは、亡くなった場所の市区町村が火葬などを行います。身元がわからないときは「行旅死亡人」として扱われます。
- Step 5
遺骨は、
自治体が 決めた 方法で 本人の希望は誰にも伝わらないまま、遺骨は自治体が決めた方法で保管され、納められます。ほかの方と一緒に納められることもあります。保管期間や納め方は、自治体や状況によって異なります。
- Step 6
部屋と
財産 部屋の片付けは大家さんや管理会社の負担になります。財産は、相続人がいなければ家庭裁判所が選んだ相続財産清算人が整理し、残りは最終的に国のものになります(第6章)。
誰かが悪いわけではありません。仕組みがなければ、こう流れるしかないのです。逆に言えば、仕組みさえあれば、流れは変えられます。
「家族はいるけれど、頼れない」も、同じ問題です疎遠で連絡先がわからない、きょうだいも高齢、海外に住んでいる、子どもに負担をかけたくない。頼れる人がいないのは、その人のせいではなく、仕組みの問題です。仕組みで解決できます。
この節の根拠(確認日 2026年10月22日)
- 墓地、埋葬等に関する法律 第9条(埋葬・火葬を行う者がいないときは、死亡地の市町村長が行う)
https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000048 - 行旅病人及行旅死亡人取扱法(身元不明の方の扱い)
「希望」と「実行する人」を、分けて考える
エンディングノートを書く、葬儀の希望を伝えておく。とても大切なことです。でも、それだけでは足りません。希望と、それを誰が実行するかは、別の問題だからです。9つの問いに、あなたは「誰が」と答えられますか。
- 誰が、私の死に気づくか同居の人がいなければ、最初に気づくのは誰か。見守り・定期連絡
- 誰に、連絡が入るか財布や携帯に、緊急連絡先を書いたカードを。緊急連絡先・身元保証
- 誰が、遺体を引き取るか病院や警察から「どなたが引き取りますか」と聞かれます。死後事務の受任者
- 誰が、葬儀社と契約するか亡くなってからでは、本人は契約できません。葬儀の生前契約
- 誰が、費用を払うか銀行が亡くなったことを知ると、口座は止められます。払える仕組みを先に。葬儀信託・預託
- 誰が、遺骨を受け取るか火葬のあと、遺骨を抱いて帰る人は誰か。死後事務の受任者
- どこに、納めるか納骨先まで、生きているうちに決めておく。永代供養の契約(第5章)
- 誰が、死後の手続きをするか届け出、解約、部屋の片付け、関係者への連絡。死後事務委任
- 誰が、約束が守られたか確かめるか家族がいなければ、第三者の目が必要です。履行の確認・報告
ひとつでも空いていれば、そこから先は、希望どおりに進まないかもしれません。9つの問いを具体的に決め、実行する人と契約、連絡の方法まで確かめておくと、ひとりで暮らしていても、望んだかたちで送られる見込みが高まります。
見守りと身元保証、生きている間の備え
死後の話の前に、生きている間の備えがあります。異変に気づいてもらう見守りと、入院や施設に入るときの身元保証です。発見が早ければ、それだけで、送られ方は大きく変わります。
見守り
- 区や市の見守りサービス・緊急通報装置
- 民間の見守り(電話・訪問・センサー)
- 地域包括支援センター・ケアマネジャーとのつながり
- 友人や近所の方との、ゆるやかな定期連絡
身元保証
- 入院・施設入所・賃貸の契約で求められることが多い
- 家族がいないと、手続きが遅れることがある
- 身元保証の事業者が、連絡・付き添い・手続きを担う
- 費用と、やってくれることの範囲は事業者ごとに違う
国のガイドラインがあります。身元保証や死後事務をまとめて引き受ける事業者向けに、2024年6月、国は「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」を作りました。契約書と重要事項説明書を渡して説明すること、前払いのお金を事業者の運営資金と分けて管理すること、寄付や遺贈を契約の条件にしないことなどが示されています。事業者を選ぶときの、ものさしになります。
そろそろ®は、見守りや身元保証については、信頼できる外部の専門家と連携しています。連携先と、ご紹介できる範囲は、ご相談のときにご説明します。一社ですべてを抱えるより、それぞれの専門家がチームで支えるほうが、現実的だと考えています。
もしものときの葬儀代を、前もって預けておく
もしものときの葬儀代を、前もって預けておけます。預けたお金は「信託」という仕組みで、預かる会社の財産と分けて管理されます。こうした仕組みは、一般に「葬儀信託」などと呼ばれます。正式な商品名や契約内容は、取り扱う事業者によって異なります。
葬儀の内容を生前に決めておいても、それだけでは安心できないことがあります。銀行が亡くなったことを知ると、本人の口座は止められ、葬儀の費用を口座から払えるとは限りません。ひとりなら、引き出してくれる家族もいません。「払える仕組み」まで用意して、はじめて契約が生きるのです。
ここからは、そろそろ®(和)での取扱いです。次の流れになります(ほかの事業者では、仕組みが違うことがあります)。くわしい役割分担や手続きは、契約のときに書面でご説明します。
- 生前
希望を
伝えて、 見積もりを 取る 株式会社和とご本人で、どんな送られ方を望むか、どこに納めるかを伺い、見積もりを作ります。
- 生前
和と
「葬儀請負予約契約」を 結ぶ (弁護士が立ち会う) ご本人は、株式会社和と「葬儀請負予約契約」を結びます。契約には弁護士が立ち会います。この弁護士は、和と信託会社のあいだの信託契約で、あらかじめ「受益者代理人」(預けた方の代わりに権利を使い、支払いを指示する人)に決められている人です。
亡くなったことを和に知らせる「通知人」は、契約日から2週間以内に「通知人届出書」で和に届け出ます(和の承諾が必要です。複数の方をおすすめします)。家族、親族、後見人、施設の方、友人などがなれます。通知人を頼める人がいない場合は、和が通知人になることもできます。そのときは、もしものときに和へ連絡が届きやすくするためにそろそろ®独自の「そろそろカード」をお持ちいただきます。カードの使い方や、まわりの方への伝え方は、契約のときに一緒に確かめます。


ご契約者様にお渡しする「そろそろカード」(見本) - 生前
ご本人が、
信託口座に 振り込む 契約日から2週間以内に、見積もりの金額と所定の手数料を、ご本人が信託会社の指定する振込先(信託口座)へ直接振り込みます。振り込まれたお金は、契約にもとづき「信託財産」として、信託会社自身の財産とも和の財産とも分けて管理されます。利息はつかず、運用もされません。入金すると、信託会社から受入証明書が届きます。こうした取扱いは、契約のときに最新の書面でご確認ください。
- 亡くなったとき
通知人が、
もしもの ことを 知らせる 通知人が、亡くなったことを和に知らせます。和は、契約の内容と必要な確認をふまえ、通知人やご遺族と日取りを決めて、取り決めた葬儀を行います。
- そのあと
葬儀の
あと、 受益者代理人 (弁護士)の 指示で、 葬儀代が 支払われる 葬儀のあと、受益者代理人である弁護士が、見積書と和の納品書の内容がおおむね一致していることを確かめてから、信託会社に支払いを指示します。葬儀代は、信託会社から和へ支払われます。余ったお金は、信託会社から直接返されます。返し先は、ご本人が契約した場合は法定相続人(相続関係を確かめたうえで)、ご家族などが契約者の場合はその契約者です。一般に、相続人がいない方の財産は、清算などの手続きを経て、最終的に国のものになります(民法第959条)。信託で預けたお金の扱いは契約で定められるので、契約のときにご確認ください。そろそろ®では、遺言など生前の整理もお手伝いします。
通知人・受益者代理人・保証人は、それぞれ別の役目です。通知人は、亡くなったことを知らせる人です。受益者代理人は、預けたお金からの支払いを指示する人で、そろそろ®(和)での取扱いでは弁護士が務めます。どちらも、入院や施設に入るときに求められる保証人(身元保証)とは、役目が違います。身元保証については3節をご覧ください。
通知人に連絡が取れなくなった場合や、通知人が先に亡くなった場合、通知人を変えたい場合の手続きも、契約前に契約先に相談して確かめておきましょう。後見人に頼む場合は、ご本人が亡くなったあとの連絡方法と、役割の範囲も確かめてください。
信託のお金を、分けて管理する仕組み
信託では、お金を預かる会社(受託者)は、預かったお金を自分の財産と分けて管理しなければならないと、信託法で決められています(分別管理の義務)。受託者が破産しても、信託のお金は、その会社の財産には含まれません。また、信託を仕事として引き受ける会社は、信託業法にもとづいて国の免許や登録を受け、お金を分けて管理する体制を整えることが義務づけられています。ただし、これはどんな場合でもお金が守られるという意味ではありません。具体的な管理方法や支払いの条件は、契約書で確かめましょう。
そろそろ®(和)での取扱いでは、預けたお金は、信託会社の財産とも和の財産とも分けて管理されます。これは、万一、和が倒産するなどして事業を続けられなくなった場合に備えた仕組みです。契約で定める事由(和の倒産手続きの申立てなど)にあたる場合は、受益者代理人が預けた方々に代わってまとめて元本の返還を求める手続きが、和・信託会社・受益者代理人の「金銭管理信託契約」で定められています。ただし、返るお金の額や時期は、契約の条件と信託財産の状況によって変わり、全額が必ず戻るというものではありません(信託財産が全員の分に足りないときは預けた額に応じて分ける、未払いの手数料などを差し引く、など)。くわしい条件は、契約の前に書面でご説明します。
「信託する」と「預けるだけ」は、何が違うか
葬儀の費用を生前に預ける方法には、信託を使うものや、事業者にお金を預ける(預託)ものなどがあります。「信託」「預託」といった名前だけでは、安全かどうかは判断できません。誰がお金を管理するのか(受託者)、事業者のお金と分けて管理されているか、事業者が倒産したときにどうなるか、解約したときにいくら戻るかを、契約書で確かめましょう。
預けたお金が事業者の運営資金と混ざっていると、事業者が破綻したときに戻らないおそれがあります。2016年には、身元保証などを手がけていた公益財団法人 日本ライフ協会が、利用者から預かったお金を十分に残せないまま破綻した例がありました。くわしくはそろそろ®「葬儀信託について」をご覧ください。国のガイドラインも、前払いのお金は事業者の運営資金とはっきり分けて管理し、その方法として信託銀行や信託会社との信託契約を使うのが望ましいとしています。
お金を預ける前に、確かめること
そろそろ®(和)での取扱い
- 流れ:株式会社和とご本人で、ご希望を伺い、見積もりを作ります。ご本人が結ぶのは、和との「葬儀請負予約契約」です。信託契約そのもの(金銭管理信託契約)は、和(委託者)・信託会社(受託者)・弁護士(受益者代理人)の三者で結ばれています。費用はご本人が信託口座に振り込み、葬儀のあとに和へ支払われます。葬儀の中身は、和とご本人の取り決めです。
- 受益者代理人(支払いを指示する人):信託契約で受益者代理人に決められている弁護士が、葬儀請負予約契約に立ち会います。葬儀のあと、見積書と納品書を照らし合わせて、預けたお金からの葬儀代の支払いを指示します。和が倒産したときなどに、契約の定めにしたがって、預けた方々に代わって返還を求める役目もあります。
- 通知人(和に知らせる人):ご本人に決めていただき、契約日から2週間以内に「通知人届出書」で和に届け出ます(和の承諾が必要。複数の方をおすすめします)。後見人がなることもあります。通知人を頼める人がいない場合は、和が通知人になることもできます。そのときは、もしものときに和へ連絡が届きやすくするために「そろそろカード」をお持ちいただきます。カードの使い方や、まわりの方への伝え方は、契約のときに一緒に確かめます。
- 保証人との違い:通知人も受益者代理人も、保証人(身元保証)とは別の役目です。
- 受託者(お金を管理する信託会社):お金を管理する受託者は株式会社日税信託(管理型信託業 近畿財務局長(信7)第5号)です。2007年に登録を受けた信託会社で(2006年10月設立、資本金1億円、一般社団法人信託協会に加盟)、2022年から日税グループの一社です。日税グループは、税理士の団体の事務代行や団体保険を長く手がけてきたグループで、グループ全体の企業数は17社、従業員数は1,189名です(2025年2月1日現在)。会社の詳細は公式サイトをご覧ください。
- 手数料・返金など:手数料や、解約したときや余ったときの返金の条件は、契約書と重要事項の説明資料にもとづき、契約の前に個別にご説明します。
預ける金額の目安は、葬儀の内容によって変わります。見積もりのときにご案内します。役割分担や手続き、必要書類、支払いの条件は、契約のときに契約書と説明資料(書面)でご説明します。
この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
- 信託法 第34条(受託者は、信託財産を自分の財産などと分けて管理しなければならない)、第25条(受託者が破産しても、信託財産は破産財団に属さない)、第138条・第139条(信託行為で受益者代理人を指定でき、受益者代理人は受益者のために権利を行使する)
https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108 - 民法 第959条(相続人がいないとき、残った財産は、特別縁故者への分与などのあと、国庫に帰属する)
https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 - 信託業法 第3条・第7条(信託業は内閣総理大臣の免許、管理型信託業は登録が必要)、第28条第3項(信託会社は、信託法第34条にもとづく分別管理の体制を整えなければならない)
https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000154 - 金融庁「運用型信託会社免許・管理型信託会社登録一覧」(令和8年6月30日現在。株式会社日税信託 近畿財務局長(信7)第5号)
https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/sintaku01.pdf - 株式会社日税信託 公式サイト
https://www.nichizei.com/nt/ - 株式会社日税信託「会社案内」(設立2006年10月、資本金1億円、2007年3月登録・以後更新、信託協会加盟)
https://www.nichizei.com/nt/company/ - 日税グループ「日税グループ企業一覧」(株式会社日税信託を含むグループ各社の事業。全国税理士共栄会など税理士団体の事務代行・研修、税理士共栄会・税理士協同組合の団体保険、税理士協同組合と提携した不動産情報サービス、M&A・ファクタリングなど)
https://www.nichizei.com/about/group - 日税グループ「会社概要」(理念「税理士とその関与先のために」、グループ17社、グループ従業員1,189名・2025年2月1日現在)
https://www.nichizei.com/about/group/overview - 日税グループ「沿革」(1970年代から税理士の団体の保険・事務代行を受託、2022年 日税信託(旧 サーバントラスト信託)が日税グループ入り)
https://www.nichizei.com/about/history/1989/https://www.nichizei.com/about/history/2020 - 厚生労働省ほか関係省庁「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」(令和6年6月)
https://www.mhlw.go.jp/content/001262630.pdf - そろそろ®「葬儀信託について」(日本ライフ協会の破綻・2016年)
https://solo-solo.jp/sogi-shintaku/ - 株式会社和への確認(受益者代理人に弁護士が入ることなど、和での取扱いについて)
- ※上の法令は、信託という制度の一般的な根拠です。そろそろ®(和)での取扱いの説明は、株式会社和の葬儀請負予約契約書・通知人届出書・補足説明資料、和・信託会社・受益者代理人の金銭管理信託契約書(いずれも契約ひな形)、信託会社のサービス概要書、および和への確認にもとづきます。個別の契約条件は、契約時に最新の書面でご確認ください。
死後事務委任で、決めておくこと
葬儀が終わっても、死後の手続きは終わりません。届け出、解約、片付け、知らせ。それを、信頼できる人や事業者に、生きているうちに契約で頼んでおくのが死後事務委任です。
送ること
- 葬儀・火葬
- 葬儀社への連絡、立ち会い
- 遺骨
- 受け取りと、納骨先への引き渡し
- 知らせ
- 親族・友人・関係者への連絡
暮らしを閉じること
- 役所
- 健康保険・介護保険・年金の手続き(第3章)
- 住まい
- 賃貸の解約、部屋の片付け、明け渡し
- 契約
- 電気・ガス・水道・携帯・カード・サブスク・SNS
- 精算
- 医療費・施設の費用・税金などの支払い
- ペット
- 新しい家族への引き渡し
死亡届の提出も、和がお手伝いします死亡届の窓口への提出は、葬儀社が代行するのが一般的です。和も、死亡届の提出から火葬許可の申請まで、まとめてお手伝いします。届出人になれる人(親族、家主や施設の長、後見人・任意後見人など)は法律で決まっています(第1章)。
誰に頼むか
| 頼む相手 | 向いていること | 気をつけること |
|---|---|---|
| 司法書士・行政書士・弁護士 | 書類や手続きに強い | 長い年月、続けてもらえるか |
| NPO法人・社団法人など | 組織として続く。見守りから一緒に頼めることも | お金の管理の方法、ガイドラインに沿っているか |
| 葬儀社(専門家と連携) | 葬儀・納骨と死後事務を、ひとつながりで設計できる | 費用の内訳がはっきりしているか |
| 信頼できる友人・知人 | 気持ちの面で心強い | 多くの手続きをこなせるか。相手の負担も考える |
「契約しただけ」では、動かない死後事務委任は、受任者が「亡くなった」と知ったときに動き出します。誰も知らせなければ、契約は眠ったままです。見守り、身元保証、葬儀信託、死後事務、納骨。これらが一本の線でつながっていることが大切です。私たちが「点ではなく、線で考えてください」とお願いするのは、このためです。
この節の根拠(確認日 2026年10月22日)
- 厚生労働省ほか「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」(死亡届の届出人、死後事務の範囲)
https://www.mhlw.go.jp/content/001262630.pdf - そろそろ®「葬儀信託について」(日本ライフ協会の破綻・2016年)
https://solo-solo.jp/sogi-shintaku/ - 株式会社和への確認
- 厚生労働省「社会福祉法等の一部を改正する法律(令和8年法律第51号)の概要」(頼れる身寄りがいない高齢者等への日常生活支援・入院等の手続支援・死後事務支援。施行は公布後2年以内に政令で定める日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12501000/001724326.pdf
ひとつの線で結ぶ、生前の設計図
そろそろ®では、ここまでお話しした見守り、身元保証、葬儀、信託、死後事務、納骨を、ばらばらに契約するのではなく、ひとつの設計図として結ぶことを大切にしています。
| いつ | 何をするか |
|---|---|
| 生きている間 | 見守り、身元保証(外部の専門家と連携) |
| 契約するとき | 葬儀の内容と納骨先を決める。費用を信託で預ける |
| 亡くなったとき | お迎え、安置、葬儀の手配と実行 |
| 葬儀のあと | 死後事務(届け出の手伝い・解約・知らせ・片付け) |
| 納骨 | 多数の提携墓地から、ご希望に合う納骨先へ。永代供養まで |
各段階の担い手と契約の範囲は、契約書でご確認ください。
契約の前には、何度かお会いしてお話を伺います。葬儀のかたち、納骨先、誰に何を伝えたいか、ペットのこと、スマホの中のこと。決めることを、ひとつずつ一緒に整理する時間です。気持ちや暮らしが変われば、見直せばいい。
必要のない契約は、おすすめしません。お話を伺って、本当に必要な分だけをご提案します。「供養される権利」は、お金の多い少ないにかかわらず、すべての人にあると考えているからです。
エンディングノートと遺言、そして記録
契約で「動かす」部分とは別に、気持ちや希望を「残す」道具として、エンディングノートがあります。法的な効力はありませんが、実行する人にとっては、何よりの手がかりになります。
| エンディングノート | 遺言書 | |
|---|---|---|
| 法的な効力 | ない | ある(決まった形式を守った場合) |
| 書くこと | 希望、情報、気持ち。自由に | 主に財産の分け方、遺言執行者など |
| 書き方 | 自由 | 法律で決まっている(第6章) |
| 役割 | 実行する人への情報と、心を伝える | 財産について、法的に指示する |
両方を使うのがいちばんです。財産のことは遺言書で、それ以外の希望はノートで。そして、死後の手続きを実際に動かすのは、死後事務委任の契約です。
ノートに書いておきたいこと
AIP — 大事なことを忘れない、という構想(準備中)
紙のノートは、書いたあと、どこにあるかわからなくなりがちです。見つかったときには、もう遅いこともある。そろそろ®が準備しているAIP(AIパーソナルヒストリアン)は、すべてを覚えるAIではなく、大事なことを忘れないための仕組みです。
話したこと、選んだこと、大切にしてきたこと。それを整理して、必要なときに、必要な人にだけ届ける。記録は、固定するためではなく、気持ちの変化を受け止めるためにある、と考えています。
まだ準備中です。内容や始まる時期は、決まりしだいお知らせします。
おひとりさまの準備チェックリスト
一度にすべてを整える必要はありません。自分に必要なものを、無理のない順番で。ひとつ印がつくたびに、景色は少しずつ変わります。
暮らしの安全網
送られ方の備え
死後の手続きの備え
財産と記録
死に方は選べなくても、送られ方は選べる
人は、亡くなったあとも、ひとりの人として扱われるべきです。家族がいなくても、お金が多くなくても、信じる宗教がなくても。「処理」されるのではなく、「祈られる」存在として送られる。私たちはこれを「供養される権利」と呼んでいます。
その権利を守るのは、制度だけではありません。生きているうちの、ほんの少しの準備です。希望と、それを実行する人を、線で結んでおく。それだけで、亡くなったあとの景色は変わります。
SOLOSOLO(そろそろ)という名前には、「そろそろ考えておこうか」のそろそろと、ひとりを表すsoloを重ねました。ひとりで生きる人の終活を、ひとりにしない。それが、この名前に込めた約束です。
ひとりだけど、
— 株式会社和孤独じゃない。
死に方は 選べなくても、 送られ方は 選べる。
「さようなら」を「ありがとう」に 変える ® (なごみ) /そろそろ®
よくある質問
Qおひとりさまが亡くなったら、葬儀は誰がしますか?
生前に何も決めていないと、親族を探して引き取りを頼むことになり、引き取りや火葬をする人がいなければ、亡くなった場所の市区町村が火葬などを行います。その後の遺骨の扱いは、自治体や状況によって異なります。希望どおりに送られるには、「誰が実行するか」と「費用をどう払うか」を、生きているうちに決めておくことが大切です。
Qもしものときの葬儀代を、前もって預けておけますか?(葬儀信託)
預けておけます。葬儀の希望を伝えて見積もりを取り、その費用をご本人が信託会社の指定する口座(信託口座)に振り込んでおく方法で、一般に「葬儀信託」などと呼ばれます。正式な商品名や契約内容は、取り扱う事業者によって異なります。預かる会社には、信託法・信託業法により、そのお金を自分の財産と分けて管理する義務があります。そろそろ®(和)での取扱いでは、契約に立ち会う弁護士が「受益者代理人」となり、葬儀のあと、見積書と納品書を照らし合わせたうえでの指示で、葬儀代が和に支払われます。亡くなったことを和に知らせる「通知人」は、原則としてご本人が決めます。頼める人がいない場合は、和が通知人になることもできます(くわしくは契約のときにご説明します)。通知人(知らせる人)も受益者代理人(支払いを指示する人)も、保証人(身元保証)とは別の役目です。くわしい手続きや手数料・返金の条件は、契約の前に書面で個別にご説明します。
Q死後事務委任契約では、何を頼めますか?
葬儀・火葬・納骨の手配、役所への届け出の手伝い、住まいの解約と片付け、公共料金や携帯電話の解約、関係者への連絡などを、あらかじめ契約で決めて頼んでおけます。死亡届の窓口への提出は、葬儀社が代行するのが一般的です。和も提出をお手伝いします。
Qエンディングノートだけで十分ですか?
希望や情報を残す道具として大きな意味がありますが、法的な効力はありません。財産の分け方は遺言書で、葬儀や死後の手続きを実際に動かすのは死後事務委任などの契約で、と役割を分けて準備するのが安心です。