09Foreign nationals

外国籍の方が亡くなった場合

国籍が違っても、大切な人を送りたい気持ちは同じです。日本での手続きに、本国への届け出や送り方が加わるぶん、決めることは増えます。国や宗教、ご家族の住む場所によって進め方が変わるので、ひとつずつ確かめながら進めましょう。

読む時間 約9分 ページ更新日 2026年10月23日
夜の部屋。机の上に地球儀と、封をした書類。窓の外に月と、点線の航路を進む飛行機
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まず、全体の流れ

外国籍の方が日本で亡くなったときも、まず必要なのは日本の役所への死亡届です。そのうえで、国籍のある国(本国)への届け出、在留カードの返納、ご遺体をどこで、どう送るかが加わります。

  1. 日本の役所に死亡届亡くなったことを知った日から7日以内
  2. 大使館・領事館に連絡本国への届け出と、必要な書類を確かめる
  3. 在留カード等を返す亡くなった日から14日以内
  4. 送り方を決める本国へ送るか、日本で火葬・埋葬するか

亡くなった直後の流れ(死亡診断書を受け取る、安置する場所を決める、搬送を頼む)は、国籍にかかわらず同じです(第1章 亡くなった直後にすること)。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
  • 法務省「国際結婚、海外での出生等に関する戸籍Q&A」(外国人には戸籍はないが、日本で死亡した場合は戸籍法が適用され、死亡届が必要)
    https://www.moj.go.jp/MINJI/minji15.html
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日本の役所に出す死亡届

外国籍の方には日本の戸籍はありませんが、日本で亡くなった場合は、日本の法律(戸籍法)にもとづいて死亡届を出します。届け出ると住民票が消され、火葬や埋葬の許可も出ます。

死亡届の出し方(外国籍の方)
期限亡くなったことを知った日から7日以内
出す場所亡くなった場所、または届け出る人の所在地(一時的にいる場所も含みます)の市区町村役場。外国籍の方は日本に本籍がないため、このどちらかになります
届け出る人第1章と同じです。同居の親族、同居していた人、家主・地主・家屋の管理人などが届け出ます
名前の書き方氏名はカタカナ(漢字を使う場合は漢字)で書き、その下にローマ字を添えるよう案内している役所があります。パスポートなど、名前の綴りがわかるものを用意しておくと安心です
火葬・埋葬の許可死亡届と同時に申請します

死亡届を出したことを証明する書類

本国の手続きや年金の請求などで、日本で死亡届が受理されたことを示す書類を求められることがあります。役所が出す書類には、届け出た人が請求できる「受理証明書」と、遺族年金の請求など特別な理由があるときに請求できる「死亡届記載事項証明書」があります。どちらが必要かは、提出先に確かめてから請求してください。

2024年3月1日以降に出された死亡届については、死亡届を出した市区町村で請求します。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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大使館・領事館と、本国への届け出

死亡届は、日本の役所と本国の2か所に出すのが基本です。本国への届け出の方法は国によって違うため、まず日本にある本国の大使館・領事館に連絡し、何を、どこに出せばよいかを確かめます。大使館・領事館の連絡先は、外務省の「駐日外国公館リスト」で調べられます。

大使館に伝えることの例
亡くなった方名前、生年月日、パスポートの番号
亡くなったとき亡くなった日と場所、わかれば死因
ご遺体と家族ご遺体がいまどこにあるか、送り方が決まっていればその内容、家族の連絡先

アポスティーユと公印確認

日本の役所が出した書類を本国で使うとき、提出先から外務省の証明を求められることがあります。外務省の証明には2つの種類があります。

外務省の証明
アポスティーユ提出先の国がハーグ条約(認証不要条約)の締約国のとき。外務省の証明(アポスティーユ)を受ければ、日本にある大使館・領事館の認証(領事認証)がなくても、その国で使えます
公印確認条約に入っていない国などに出すとき。外務省で公印確認を受けたあと、必ず日本にある提出先の国の大使館・領事館で領事認証を受けます

どちらも、提出先や大使館から求められた場合にだけ申請するものです。条約の締約国でも、領事認証を求められることがあるため、先に提出先か大使館に確かめてください。

東京葬祭なごみの取扱い 東京葬祭なごみは、大使館での手続きや翻訳も承ります。何が必要か分からない段階でも、まずご相談ください。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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在留カード・特別永住者証明書を返す

在留カード等の返納
返すもの在留カード、または特別永住者証明書
期限亡くなった日から14日以内(亡くなったあとに見つかったときは、見つけた日から14日以内)
返す人亡くなった方の親族、または同居していた人
返し方住んでいた地域の地方出入国在留管理官署に持っていくか、郵送します。郵送のときは、参考書式「在留カード等の返納について」と、亡くなったことがわかる書類(死亡証明書など)を同封し、東京出入国在留管理局おだいば分室あてに送ります。封筒の表に「在留カード等返納」と書きます

期限を過ぎないように期限までに返さないと、罰金を科されることがあります。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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住民票・健康保険・年金

住民票は、死亡届を出すと消されます。住民票のためだけに別の届け出をする必要はありません。

日本の国民健康保険や国民年金は、国籍ではなく、日本に住所があるかどうかなどで加入が決まるしくみです。加入していた方が亡くなったときの手続き(健康保険の資格喪失、年金を止める届け出、葬祭費や未支給年金の請求など)は、日本国籍の方と同じように進めます。詳しくは第3章と第4章にまとめています。

脱退一時金と遺族年金

脱退一時金は、日本の年金に加入していた外国籍の方が、日本を離れたあとに請求するしくみです。「日本国内に住所がないこと」が条件の一つなので、日本で亡くなった場合には、ふつうは当てはまりません。

遺族年金や未支給年金を受け取れるかどうかは、亡くなった方の加入の状況と、遺族の条件で決まります。家族が海外に住んでいる場合も含めて、年金事務所に確かめてください。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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本国へ送る:ご遺体のまま、またはご遺骨で

本国へ送る方法は、大きく分けて2つです。どちらにするかで、必要な書類も日数も大きく変わります。どちらの場合も、求められることは行き先の国や航空会社、大使館によって違います。

ご遺体のまま送る

ご遺体は、飛行機の貨物として送ります。長い移動に備えて、エンバーミング(防腐処置)を求められることが多く、棺にも条件がつくことがあります。

求められる書類の例は、エンバーミングを行ったことの証明書、死亡を証明する書類とその翻訳、大使館・領事館が出す書類、パスポートの写しなどです。飛行機の空きがなく、出発まで日数がかかることもあります。

ご遺骨にして送る

日本で火葬し、ご遺骨を本国へお連れします。ご家族が飛行機で持ち帰ることもできますが、ご遺骨を連れて帰るだけでも、手続きが必要です。火葬したことを示す書類なども求められます。

株式会社和がこれまで立ち会ったケースでは、大使館が骨壺の中に問題のある物が入っていないかを確かめ、封をして封蝋(蝋印)を押すことがありました。こうした確認のしかたは、国や大使館によって違います。

書類がそろわないと出発できません必要な書類と順番は、行き先の国・航空会社・大使館によって違います。早めに大使館と葬儀社に確かめてください。

東京葬祭なごみの取扱い 東京葬祭なごみは、エンバーミング、大使館での手続き、翻訳まで承ります。本国への送り方は国によって違うため、まずご相談ください。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
  • 在日米国大使館「Death of a U.S. Citizen」(例:米国へ送る場合。エンバーミングしたご遺体は貨物で送る、ご遺骨は手荷物で持ち帰れる、必要書類、便の空きによる遅れ)
    https://jp.usembassy.gov/services/death-of-a-u-s-citizen/
  • 株式会社和への確認(2026年10月23日)(ご遺骨を連れて帰るときの手続き、大使館による骨壺の確認と封蝋は国や大使館によって違うこと、東京葬祭なごみはエンバーミング・大使館での手続き・翻訳を承ること)
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日本で送る:宗教と土葬

宗教によっては、火葬ではなく土葬を望まれることがあります。日本の法律は土葬そのものを禁じてはいませんが、土葬は許可を受けた墓地の中でしかできず、市区町村長の許可も必要です。

さらに、自治体の条例で土葬を禁止する地域を決められるしくみがあり(例:東京都の条例)、土葬を受け入れる墓地は限られています。東京周辺では、土葬できる場所を見つけるのは難しいのが実情です。

宗教上の決まりがある場合は、信仰する宗教の団体や大使館にも相談しながら、日本で送るか、本国へ送るかを早めに考えます。

日本で火葬する場合の流れは、日本国籍の方と同じです(第2章 葬儀・火葬・お別れの形)。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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相続は、どの国の法律で決まるか

外国籍の方の相続は、原則として、亡くなった方の本国の法律で決まります。誰が相続人になるか、それぞれの取り分などが、日本の法律と違うことがあります。

法の適用に関する通則法
第36条相続は、亡くなった方の本国の法律による
第41条本国の法律に従うと日本の法律によるべきときは、日本の法律による(「反致」といいます)
第37条遺言が成り立つかどうかと、その効力は、遺言をしたときの本国の法律による

専門家に早めに相談を日本にある預金や不動産の手続きでも、本国の法律や書類を調べる必要があり、手続きが複雑になりがちです。国際的な相続に詳しい弁護士・司法書士などの専門家に、早めに相談してください(相続の基本は第6章)。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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ことばの壁と、家族が海外にいるとき

日本の役所の書類は日本語で、本国へ出す書類には翻訳が必要になることがあります。分からない言葉は、そのままにせず確かめながら進めましょう。

相談できる窓口

在留カードの返納など、在留の手続きのことは、出入国在留管理庁の「外国人在留総合インフォメーションセンター」に電話で聞けます(0570-013904。平日8時30分〜17時15分。日本語・英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・ネパール語・タイ語・ミャンマー語・シンハラ語)。

家族が海外にいるとき

死亡届や在留カードの返納は、日本で一緒に暮らしていた人などでも行えます。家族が日本に来られないときは、誰が何を決め、どの書類を用意するのかを、大使館にも相談しながら確かめます。時差があるので、日本側の連絡の窓口になる人を一人決めておくと、やりとりが進めやすくなります。

東京葬祭なごみの取扱い 東京葬祭なごみは、翻訳や大使館での手続きも承ります。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
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ケースバイケースなので、まず相談を

外国籍の方が亡くなったときの進め方は、国籍、宗教、ご家族が住んでいる場所、ご本人の希望によって、一つとして同じものはありません。ケースバイケースなので、まず相談を。分からないことを、分からないまま話していただいてかまいません。

株式会社和は、外国籍の方のご葬儀やご遺骨の送還について、さまざまなケースを経験しています。

外国籍の方のご葬儀・送還のご相談は、東京葬祭なごみへ

24時間365日。搬送と安置のご依頼から承ります。エンバーミング、大使館での手続き、翻訳まで承ります。本国への送り方も、まずご相談ください。

この節の根拠(確認日 2026年10月23日)
  • 株式会社和への確認(2026年10月23日)(外国籍の方のご葬儀・ご遺骨の送還の経験、東京葬祭なごみはエンバーミング・大使館での手続き・翻訳を承ること)
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よくある質問

Q外国籍の方が日本で亡くなった場合も、日本の役所に死亡届を出すのですか?

はい。外国籍の方には日本の戸籍はありませんが、日本で亡くなった場合は戸籍法にもとづいて、亡くなったことを知った日から7日以内に、亡くなった場所か届け出る人の所在地の市区町村役場に死亡届を出します。本国への届け出は、これとは別に必要です。

Q在留カードはどうすればよいですか?

亡くなった方の親族か同居していた人が、亡くなった日から14日以内に出入国在留管理庁へ返します。地方出入国在留管理官署に持っていくか、郵送で返せます。特別永住者証明書も同じです。

Qご遺骨を本国へ持ち帰るだけなら、手続きはいりませんか?

ご遺骨を連れて帰るだけでも、手続きが必要です。火葬したことを示す書類などのほか、大使館が骨壺の中を確かめて封をすることもあります。必要なことは国や大使館によって違うので、早めに大使館に確かめてください。

Qご遺体のまま本国へ送ることはできますか?

飛行機の貨物として送る方法があります。エンバーミング(防腐処置)を求められることが多く、エンバーミングの証明書、死亡を証明する書類とその翻訳、大使館の書類などが必要になります。必要なものは国や航空会社によって違います。

Q相続は日本の法律で決まりますか?

原則として、亡くなった方の本国の法律で決まります。本国の法律が「日本の法律による」と定めている場合は、日本の法律で決まります。国によって大きく違うため、国際的な相続に詳しい専門家に相談してください。

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